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うつが消えた日

4つ目の2dayカリキュラムから3日後、また、希死念慮に襲われました。この数日の間に、味覚が戻ったり、趣味のお菓子作りができたり、いろんな変化がありました。遺書も捨てて、良くなったと期待していたので、かなりショックでした。

 

翌日、クリニックでショートカリキュラムに参加しました。そのときに、カウンセラーさんに希死念慮のことを話している中で、周囲の人に対する感謝はたくさん感じているが、自分のことを一切認めていない、ということに気づきました。自己肯定感、これが私の一番の課題だとはっきりしました。

 

そしてその翌日、またショートカリキュラムに参加しました。父のことを思い出していたときでした。

私は、幼いころから、父に厳しくしつけられました。機嫌が悪いと八つ当たりされることも度々あり、父が怖くて仕方ありませんでした。「お前がこの家にいるからつまらなくなる!」と言い放たれたこともありました。「なんでわからないんだ」「お前はだからダメなんだ」そんなことばかり言われていました。3人兄弟ですが、こういう扱いを受けるのは私だけだったので、いつも、私はだめなんだ、私はいない方がいいんだと思っていました。

かわいがってもらった記憶もたくさんありますし、学費を出してもらったり、習い事をさせてもらったり、頭では父の愛情を理解し、感謝もしていましたが、どうしても「愛されている」という感覚をもてずにいました。

 

ワークの最中、父のそういった姿を思い出していたときでした。

父が厳しくしてくれたから、苦しかったから、人の気持ちを大切にするようになった、人の痛みに敏感になった、「そのままでいいよ」と相手の人に伝えたいと思うようになった。私が人生をかけて大切にしてきた、人を思う気持ちは、父からプレゼントされていたことに気づきました。そして、私は、ずっと父から愛されていたこと、そして、自分自身のことを大切にしていたことに気づきました。

その瞬間、今まで感じたことのない、あたたかい気持ちがあふれてきました。

生まれて初めて感じた、自己肯定感でした。

 

 

午後になり、今度は、希死念慮について取り組みました。

初めて、心から、泣きました。辛かった、苦しかった、と泣くことができました。

それまで、どんなに苦しくても、人前では笑っていました。泣けませんでした。心と表情がつながりませんでした。心と体の分離感があって、確かめるように自傷行為もしていました。

心と体が一致した瞬間でした。

でも、その時は何が起きたのかわからず、放心状態でクリニックを出ました。

 

 

帰り道、突然、涙があふれてきました。

「つらかったね。苦しかったね」

そんな自分の声が聞こえて、ただただ泣きました。

「おかえりなさい、私」

自分を取り戻したような感覚がありました。

そして、ふと気づきました。

 

うつがない。うつが消えた。どこを探しても、ない!

 

うつが消えた瞬間でした。うつが寛解した瞬間でした。

クリニックの初診から、87日目のことでした。